NGC VF 5/5 5/5 古代ギリシャ イオニア ミレトス ヘミヘクテ金貨（1/12スターテル） c.600–550 BC

古代ギリシャ世界において最も初期に貨幣制度を導入した都市のひとつ、イオニア地方のミレトスにてc.600–550 BCに鋳造されたエレクトラム（自然合金）製のヘミヘクテ（1/12スターテル）です。

表面には右向きのライオンの頭部（lion head right）が刻まれており、都市の象徴または権威の象徴としての役割を果たしていたと考えられています。裏面には星型（stellate）インキュース・パンチが施されております。

このようなコインは、貨幣制度の黎明期に鋳造されたものであり、交易や都市国家の経済活動の始まりを物語る重要な考古学的資料とされています。エレクトラム貨幣としての純度や重量のばらつきが多いこの時代においても、本品は美術的・保存状態ともに優れた水準にあります。

第三者鑑定機関NGC（Numismatic Guaranty Company）により真贋鑑定済みで、VF（Very Fine）グレード。打刻・表面ともに満点の5/5という高評価が付けられており、初期ギリシャ貨幣としては非常に良好な保存状態を保っています。

貨幣という概念が形を取り始めた時代の証言とも言える、本質的価値の高い一枚です。

3989504-001
c.600–550 BC IONIA, MILETUS EL Hemihekte (1/12 Stater)
VF Strike: 5/5 Surface: 5/5
obv lion head r. rv stellate incuse punch