NGC XF 4/5 4/5 古代ギリシャ イオニア 不明鋳造所 エレクトラム金貨（1/24スターテル） c.600–550 BC

紀元前600〜550年頃にイオニア地方の不明な鋳造所にて鋳造された、エレクトラム（自然合金）製の1/24スターテル金貨です。貨幣制度が誕生した黎明期に属する極小額面の貨幣であり、当時の商取引の実態や経済規模を物語る貴重な証拠です。

表面には動物の頭部（animal head）が描かれており、神聖性や都市の象徴を担う意匠として重要視されていたことがうかがえます。裏面にはインキューズ・パンチ（incuse punch）が施されており、初期エレクトラム貨幣特有の鋳造技法を示しています。

このような超小型金貨は、日常の商取引や精密な価値交換のために使われたと考えられ、古代ギリシャ世界における貨幣経済の浸透を象徴する存在です。特にイオニア地方は、貨幣制度の発祥地として知られ、こうした初期鋳造品は希少性と歴史的意義の両面で高く評価されています。

第三者鑑定機関NGC（Numismatic Guaranty Company）により真贋鑑定済みで、XF（Extremely Fine）グレード。打刻および表面状態はともに4/5と評価され、保存状態は非常に良好です。

貨幣史の出発点を物語る極小の一枚として、学術的にも収集的にも価値の高いコインです。

6763737-004
c.600–550 BC IONIA, UNCERTAIN MINT EL 1/24th Stater
XF Strike: 4/5 Surface: 4/5
obv animal head rv incuse punch