NGC Ch VF 5/5 5/5 古代ギリシャ トラキア ビュザンティオン ハーフ・シグロス銀貨 c.350–300 BC

本銀貨は、古代ギリシャ時代のトラキア地方に位置する港湾都市ビュザンティオン（現・トルコのイスタンブール）で、c.350–300 BCに鋳造された「ハーフ・シグロス」銀貨です。ビュザンティオンはボスポラス海峡の戦略的要衝に位置し、交易・軍事の要地として栄えました。

表面には右向きに立つ牛（cow standing）と、その上に泳ぐイルカ（dolphin）が描かれており、豊穣や海上交通、そして地域の自然や交易に対する崇敬が表現されています。裏面には、風車の帆（mill sail）を模した意匠が刻まれ、中央はくぼんだ打刻（インキュース）となっています。

この銀貨は、都市国家としてのビュザンティオンの経済的・象徴的発展を物語るだけでなく、ユニークな意匠構成により当時の美術的感性を伝える貴重な資料でもあります。

第三者鑑定機関NGC（Numismatic Guaranty Company）による真贋鑑定済みで、Ch VF（Choice Very Fine）グレード。打刻・表面状態ともに満点の5/5評価を得ており、非常に優れた保存状態を誇ります。

海と交易に生きた古代都市の息吹を今に伝える、コレクション性の高い逸品です。

8208713-003
c.350–300 BC THRACE, BYZANTIUM AR Half-Siglos
Ch VF Strike: 5/5 Surface: 5/5
obv cow standing, dolphin rv mill sail incuse