NGC Ch XF 4/5 4/5 古代ギリシャ イオニア 不明ミント ヘミヘクテ金貨（1/12スターテル） c.650–600 BC

古代ギリシャの小アジア西岸に位置するイオニア地方で、c.650–600 BCに鋳造された初期のエレクトラム（自然合金）貨幣です。額面はヘミヘクテ（1/12スターテル）に相当し、鋳造地は不明とされ、「不明ミント（Uncertain Mint）」として分類されています。

表面には未確定の抽象的意匠（uncertain design）が刻まれており、初期ギリシャ貨幣に典型的な象徴的または部族的モチーフであった可能性があります。裏面には、初期貨幣に見られる典型的なインキュース・パンチ（incuse punch）が施されています。

本貨は、世界で最初に登場した鋳造貨幣群に属し、貨幣制度が誕生した時代の歴史的証言として極めて重要です。また、NGCの古代貨幣鑑定プログラムが対象とする年代の中でも、このc.650–600 BCという年代は最古域に位置しており、スラブに封入される最古の年代の一例です。

第三者鑑定機関NGC（Numismatic Guaranty Company）により真贋鑑定済みで、Ch XF（Choice Extremely Fine）グレード。打刻・表面ともに4/5という評価が与えられており、状態も非常に良好です。

古代経済の黎明を物語る、考古学的・歴史的に価値の高い逸品です。

5872782-058
c.650–600 BC IONIA, UNCERTAIN MINT EL Hemihekte (1/12 Stater)
Ch XF Strike: 4/5 Surface: 4/5
obv uncertain design rv incuse punch