紀元前7世紀中頃、イオニア地方(小アジア西岸)で発行されたエレクトラム(自然金銀合金)製ヘクテ貨です。ヘクテはスターテルの6分の1に相当する額面で、世界最古級の鋳造貨幣群に属する極めて初期の貨幣です。
本タイプは表面が無地(ブランク)で、裏面に2つのインキュース(打ち込み刻印)が施された、黎明期貨幣特有の様式を示しています。まだ図像表現が確立される以前の段階にあたり、重量保証を主目的とした原始的な貨幣形態を今に伝える貴重な一枚です。鋳造技術の発展過程を物語る資料的価値は非常に高く、貨幣史研究においても重要視されています。
紀元前7世紀の小アジア沿岸部は交易活動が活発で、こうしたエレクトラム貨は商取引の円滑化と国家的信用の確立に寄与しました。本貨は貨幣制度誕生期を直接示す実物史料であり、古代経済史上きわめて意義深い存在です。
本コインは、アメリカの第三者鑑定機関NGC(Numismatic Guaranty Company)によって真贋鑑定が行われており、偽造品の心配はありません。
状態評価はXF(Extremely Fine)グレード、打刻・表面状態ともに最高評価の5/5を獲得しており、エレクトラムの地肌や刻印も明瞭に残る極めて優れた保存状態です。初期貨幣でこの評価は特筆に値します。
また、古代コインに見られる評価を下げる要素(Scratch、Countermark、Edge Cutsなど)は一切なく、保存状態は非常に良好です。
イオニアの初期エレクトラム貨は現存数が限られ、貨幣制度黎明期を象徴する存在として国際市場でも高い人気を誇ります。歴史的重要性と希少性を兼ね備えた、コレクション性・投資性ともに優れた代表的古代貨幣です。
5872644-039
Ionia, Uncertain Mint, c.650–600 BC
EL Hecte
Grade: XF Strike: 5/5 Surface: 5/5
rv two incuse punches obv blank
